幻肢痛

これは僕の被害妄想なんだろうか。


結局、そこに確かにあるのだと思っていた熱源は、
まるで最初からなかったかのように、
無価値な空気に戻っていた。
たとえ幽かで不安定な揺らぎでも、
手繰り寄せれば消えない炎になると思っていたけれど、
甘かった。
きっと僕のやりかたが下手だったのだろう。
感じ取れなくてもまだそこにあると、そう言うのなら、
何度だって信じたいけれど、
きっとそんなことはありえないんだろうから、
どこにもつながらない部屋で僕は、
昨日のすべてを忘れるんだよ。



これは僕の被害妄想なんだろうか。
違うと言うなら、
誰か教えて。